新規登録・適用拡大のお知らせ

リーダル1キロ粒剤、エンストリップ
オーソサイド水和剤80、ジベレリンTM顆粒

- トーメン農薬ガイドNo.83/E (1997.4.1) -


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■水稲用初期除草剤 リーダル1キロ粒剤
 軽量・コンパクトになって新登場

 本誌No.79(1996年4月1日発行)で紹介しました水稲用初期除草剤リーダル1キロ粒剤が平成8年12月9日付けで新規農薬登録となりました。
 リーダル1キロ粒剤は、従来の3kg剤と同等の効果を持ち、かつ10a当りの必要量が1kgと3分の1ですむ、省力的で、軽量・コンパクトな薬剤です。
 広範囲の水田雑草を散布後20〜30日抑草します。

(中村善二郎)


 

■エンストリップ、タバココナジラミにも適用拡大

 生物農薬のエンストリップ(オンシツツヤコバチ剤)は、平成8年5月13日付けにてタバココナジラミに対する農薬登録が追加されました(第1表)。

第1表 エンストリップ登録内容
作物名 適用害虫名 使用量 使用時期 使用回数 使用方法
トマト
(施設)
オンシツコナジラミ
タバココナジラミ
25〜30株当り
1カード
発生初期 放飼

第2表 トマトのタバココナジラミに対するエンストリップの防除効果
(注)エンストリップ3回放飼 10/5、10/15、10/22(愛知農総試、1991)
区名 タバココナジラミ成虫数(10葉当り虫数)
第1回
放飼直前
10/22
最終放飼後日数
当日
10/22
13日後
11/4
33日後
11/24
64日後
12/25
エンストリップ放飼区 /株
16.5
7.9 1.8 0.3 1.4
無放飼区 11.4 8.2 3.5 8.0 14.7

写真1.タバココナジラミが寄生された場合のマミー(寄生蛹)

写真2.オンシツコナジラミが寄生された場合のマミー(寄生蛹)

効果

 過去の試験において、タバココナジラミに対しても長期間にわたる防除効果が明らかにされています(第2表1992愛知農総試ほか)。

 また、オンシツコナジラミとタバココナジラミの混発条件下においても、両者に対して高い密度抑制効果を示しています(千葉農試、1993)*。

タバココナジラミ防除での相違点

 使用の際の注意点は、オンシツツヤコバチがタバココナジラミに寄生した場合のマミー(寄生蛹)が透明〜茶褐色であるため、寄生が判別しづらいことです(写真1)。ただし、ルーペなどで観察すると、透明〜茶褐色のマミーの内部にいるオンシツツヤコバチが透けて見えます。オンシツコナジラミに寄生した場合のマミー(寄生蛹)は黒色で寄生を判別しやすいのとは異なります。(写真2)。
 いずれの場合も、寄生だけでなく、ホストフィーディング(寄主体液摂取)によっても大きな防除効果がもたらされます。
 また、タバココナジラミの蛹の大きさはオンシツコナジラミの蛹よりもやや小さいため、羽化したオンシツツヤコバチ成虫の大きさもやや小さくなることが知られています。

防除成功のポイント

 タバココナジラミ防除の場合も、成功のポイントは同じです。

(1)導入の季節選び

 春と秋は最も効果を発揮しやすい導入時期です。また、夏秋栽培の雨除け施設においても多くの成功例があります。冬場は最も使いづらいため、冬場の導入を計画される場合は、事前に指導機関野メーカー、販売店に相談されるようお勧めします。

(2)導入時のコナジラミ密度

 効果発揮のためには、天敵導入前のコナジラミ密度がごく低いことが必要です。導入前に黄色粘着版「ホリバー」等を用いて害虫密度調査を行ない、コナジラミ類の発生密度が高い場合は殺虫剤で密度を低下させた後に、影響日数を考慮して、エンストリップ導入を始めます。

(3)効果の判定方法

 前述の相違点を参考に効果調査方法を決めます。

(橋本文博)

参考文献                 

* 平成4〜6年生物農薬連絡試験成績  
** 天敵利用の基礎知識P.34(農業文協会)

■オーソサイド水和剤80
 「いちご炭疸病」に適用拡大

 発売以来42年を経た今も尚、皆様に広くご愛用いただいている野菜・果樹の総合殺菌剤「オーソサイド水和剤80」は、平成8年10月25日付けにて「いちご炭疸病」に対する農薬登録が追加されました(第1表)。
 本病は、Glomerella cingulataまたは、Colletotrichum acutatumを病原菌とし、葉・葉柄・ランナー・クラウン等に病斑を形成し、やがては萎ちょう・枯死症状をもたらします。近年の主力品種である「とよのか」「女峰」がらい罹病性品種であるため、全国的に被害が増大しており、今日、いちごの重要病害となっています。
 オーソサイド水和剤80(800倍)は、本病の発病前散布による予防効果を有し(第2表)、また、昭和60〜63年に実施された九防協連絡試験では、プロピネブ水和剤との混用散布でさらに優れた相乗効果を発揮することが認められています(第3表)。
 広いスペクトラムと複数の作用点を持つため、耐性菌回避にも有効です。親株床・ランナー伸長期および育苗期での予防的散布剤として、他剤とのローテーションによる活用をお獎めします。

(阪尚彦)

第1表 適用拡大内容
作物名 適用病害名 希釈倍数 使用時期 本剤および
キャプタンを含む
農薬の総使用回数
使用方法
いちご 灰色かび病
炭疸病
800倍 収穫30日前まで 2回以内 散布

第2表 オーソサイドのいちご炭疸病への試験結果

第3表 オーソサイドのいちご炭疸病への試験結果
(プロピネブ水和剤との混用散布)
<散布:8月15日>
昭和63年 長崎県総合農林試験場
    萎ちょう・枯死株率(%) 薬害
散布後
8日
15日 22日 29日 36日 43日
プロピネブ水和剤 500倍 0 0 0 30 30 30 -
TPN水和剤 1000倍 0 0 10 40 50 70 -
マンゼブ水和剤 600倍 0 0 10 20 30 50 -
プロピネブ水和剤 600倍

オーソサイド水和剤 1000倍
0 0 0 0 10 30 -
無散布 0 0 40 70 70 70  

■ジベレリンTM顆粒
 ブドウのキングデラ・翠峰に適用拡大

 平成8年12月9日、ジベレリンTM粒剤がブドウのキングデラ・翠峰に適用拡大致しました。より広い作物・品種で使いやすくなった。世界で最も広く愛用されている高品質なジベレリン、それがジベレリンTM粒剤です。

(中村善二郎)

適用と使用方法
作物名 使用目的 使用時期 使用濃度
(ジベレリンppm)
使用方法
ぶどう
(デラウェア)
無種子化
熟期促進
満開予定日約14日前(第1回目)
及び満開約10日後(第2回目)
第1回目 100
第2回目 75〜100
第1回目花房浸漬
第2回目果房浸漬(100ppm)、
又は果房散布(75〜100ppm)
(80〜100リットル/10アール)
ぶどう
(ピオーネ、巨峰)
無種子化 開花直前〜満開期(第1回目)
及び満開後10日後(第2回目)
第1回目 10〜25
第2回目 25

第1回目花房浸漬

第2回目果房浸漬

ぶどう
(マスカット・ベリーA)
熟期促進
顆粒肥大促進
満開予定日約10〜15日前
及び満開約10日後
100 蕾及び果房浸漬
顆粒肥大促進 満開10〜15日後 果房浸漬
ぶどう
(高尾)
満開時〜満開7日後 50〜100 花(果)房浸漬
ぶどう
(キャンベルアーリー)
果房伸長促進 満開予定日約20〜30日前
(展葉3〜5枚時)
3〜5 花房散布
ぶどう
(ヒムロッド)
顆粒肥大促進 着粒後 100 果房浸漬
ぶどう
(安芸クィーン)
無種子化
顆粒肥大促進

開花直前〜満開3日後(第1回目)

及び満開10〜17日後(第2回目)

第1回目 10〜25

第2回目 10〜25

第1回目花房浸漬
第2回目果房浸漬
ぶどう
(ハニーシードレス)
着粒増加・
顆粒肥大促進
満開3〜6日後 100 花(果)房浸漬
ぶどう
(キングデラ)
着粒安定
顆粒肥大促進
満開時〜満開3日後(第1回目)
及び満開10〜15日後(第2回目)

第1回目 50

第2回目 50〜100

第1回目花房浸漬
第2回目果房浸漬又は果房散布
ぶどう
(翠峰)
無種子化
顆粒肥大促進
開花時〜満開3日後(第1回目)
及び満開10〜15日後(第2回目)

第1回目 12.5〜25

第2回目 25

第1回目花房浸漬
第2回目果房浸漬
伊予柑 花芽抑制による樹勢の維持 12月下旬〜1月下旬(収穫後) 25〜50 立木全面又は枝別散布
ワシントンネーブル 落果防止 満開10〜20後の幼果期 500 幼果に散布
みつば
(露地)
生育促進 本葉2〜3枚時とその2週間後の2回 10 葉面散布
みつば
(軟化)
根株伏込時 20〜50 根株上面に散布
トマト 空どう果防止 開花時 10 花房散布(トマト落果防止剤と併用)
なす 着果数増加 10〜50 葉面散布

 

 
ダナー(半促成) 着果数増加
熟期促進
ビニール被覆当日又は翌日 10 茎葉全面散布(1株当り5ml)
宝交早生(半促成) ビニール被覆7〜14日後
はるのか(準促成) 花芽分化約1カ月後
ダナー(促成) 休眠に入る直前(10月下旬頃)及びその7〜10日後の2回 新葉中心に茎葉全面散布(1株当り5ml)
宝交早生(促成)
きゅうり(抑制) 果実肥大 開花時 50 花に散布又は浸漬
セルリー 生育促進・肥大促進 収穫予定15〜20日前 50〜100 葉面散布
春うど 休眠打破による生育促進 伏込時 50 根株散布
ふき 生育促進 葉数3〜4枚時(草丈10〜30cm頃) 25 全面散布
シクラメン 開花促進 9月中・下旬 1〜5 花蕾を含む芽の中心部に散布
プリムラ(マラコイデス) 11月上旬頃の花蕾出現直後 10〜20 株の中心部に散布
みやこわすれ 開花促進
草丈伸長促進
1月中旬の保温開始時から7〜10日間隔で3回 50〜100 葉面散布
夏菊 生育初期に10日間隔で2回 散布
しらん 植付時 50 株を浸漬(約30分間)
温州みかん(早生) 花芽抑制による樹勢の維持 11月中旬〜12月下旬(収穫後) 25〜50 立木全面又は枝別散布
(100〜300リットル/10アール)

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